苦難と覚醒


アドフェストの審査でパタヤに来ている。
2003年のフィルム・プリント、
2008年のラジオに続いて審査は三度目になる。
今回は前半三日間はダイレクト・プロモ、
後半二日間は360、INNOVA、Roots三賞の審査に加わる。



1998年、チェンマイで開催された第一回アドフェストに
休暇を取り個人の資格で参加したのがことの始まりである。
有料登録者番号003のIDカードはいまも大切に取ってある。



30代、40代がほとんどの審査員仲間たちと
連日会議室に閉じこもって審査を続けている。
エントリー作品を十数時間見続けているうちに
アジアパシフィックの広告の流れやうねりのようなものが
ぼんやりと見えてくる気がしてくる。



肉体的苦難の中に置かれ続けると
人はどこか精神が覚醒してくるものなのかもしれない。