枯れた味わいが入浴中、就寝前に読むのに
肩が凝らず、ほどがいい。
常盤新平『銀座旅日記』を読む。
「ダカーポ」に2003年から06年まで連載した日記が
3年半前、ちくま文庫に入った。
筑摩書房・山田克俊の仕事だ。
- 作者: 常盤新平
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2011/03/09
- メディア: 文庫
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池波正太郎。山口瞳。
新しいところでは常盤の友人である坪内祐三。堀江貴文。
読者に読ませることを前提にした日記に
案外面白いものがある。
作家であっても毎日が劇的である訳もなく、
同じような日々を過ごすことが多い。
人や街の固有名詞、通う店、
好みの食べ物飲み物が繰り返し登場するうちに
著者の世界に入り込んでしまう感覚が生まれる。
常盤は「もうダメだ」「早く死にたい」と文中で何度もぼやきながら、
日記連載終了後7年たった2013年に亡くなった。
信州に蕎麦と温泉の旅に出かけていた副会長が
留守中に4種類のきのこを届けてくれていた。
さっそくきのこ汁を作ってみた。
山はすっかり秋なんだなぁ。
僕も温泉につかりたいよ。