桜の季節のある宴


桜の季節に若き同僚の結婚披露パーティに招かれた。
僕が社会人になった年の6月に生まれた新郎だ。
こうした集まりには近頃ほとんど縁がなくなっているのも
自分の年齢を考えれば自然なことだろう。


新婚二人が企画した宴に顔を出すと、
新婦のお父さんは僕のよく知っている方だった。
日本サッカー界が世界で活躍できるように舞台裏で道を整え、
社を定年退職した後も仕事を続けておられる。
年賀状の交換だけでなかなかお目にかかる機会がなかった。
なるほど、この方のお嬢さんなのだな、
と腑に落ちる思いだった。



会場のホテルの周りにも桜が咲き誇っていた。
7年前まで出向で務めていた会社のあたりを抜けて
地下鉄の駅に向かい帰路についた。