三度目の命拾い、二度目の修了証


同じ部のYさん、Mさんとの打合せを終えて
メール・チェックしていると同居人から連絡が入っていた。
大王の行動が怪しい。
またも(三度目!)尿路結石の疑いがある。
たかがオシッコ詰まりと侮れない。
オシッコが詰まってから48時間以内に落命するリスクが高いと
主治医DB先生から教えられている。
同居人は仕事があるから、きょうは病院に連れて行けない。
予約が取れたのは翌日16時だ。


比較的自分のペースで仕事ができるシニア契約社員
こんなときは強い。
午後から夕方にかけては打合せ、部会は入っていない。
18時30分に京橋の同志社大学東京オフィスで開講する
佐藤優講師「ナショナリズムと国家2」最終回に出席する予定だけだ。


すかさず人格者のY部長席に行き
午後半休の許しを得る。
すっとんで家に帰れば水曜日DB先生の代診YB先生の
15時15分の予約には充分間に合う。



帰宅すると大王は比較的元気そうな様子だったが、
しばらくして猫ごはんを置いているプレートにまたがって息み出す。
チョロチョロと黄色いオシッコが出るが量は不十分だ。
完璧に尿路結石の症状だ。


時間前にO動物病院に行き、YB先生に詳細を説明。
YB先生は余計なことをして、大事なことを忘れる習性がある。
こちらも疑いながらカルテをちゃんと見てもらう。
吠え暴れる大王を押さえるために受付Kさんの援軍も得て、
なんとか尿道が開いた。


Kさんの「開通しました」という声と同時に
僕の真っ赤なヤッケ(防水)に大王の透明なオシッコが飛び散った。
ヤッケがオシッコまみれになることより、
オシッコが出たことの方が嬉しかったから
僕ももはや相当な親バカ(猫バカ)だ。



かなり深刻な事態であるにも関わらず、
「開通しました」という用語が面白いと思ってしまった。
確かに詰まったトンネルが開通して
水が通るようになったイメージだから適切な用語だとは思う。
暴れた後で大量のオシッコを放出した大王は
力尽きた表情でケージに入っていった。
やれやれ、三度目もなんとか命拾いだったぜ、大王は。



大王を家に連れて帰り、もう一度京橋まで出かけて、
10月から5ヶ月間通った佐藤講座を修了することができた。
5月から9月まで通った「ナショナリズムと国家」に続き、
全回出席2枚目の修了証をもらった。
今期の全回出席は46人だった(追加も含め定員90人)。


佐藤講座の受講生は30代から70代くらいまで、
男性がやや多い感じで男女比ほぼ半々。
講義を聴くだけでなく指定図書が2冊ある。
僕を含めみなさん大変熱心だ。
3枚貯めると次の講座(15,000円相当)を無料にしてくれるから
修了証は単なる紙切れではないのだ。