アッバス・キアロスタミ逝去


会社で休憩がてら新聞を読んでいたら、
イランの映画監督アッバス・キアロスタミ逝去の記事に出会った。



「友だちのうちはどこ?」(1987)を観て、
イランにはいい監督がいるなぁ、と思った。
こどもたちの友情の可愛らしさに触れ、
イランという国への心理的距離がグッと縮まったのを覚えている。
そうした効用も芸術作品の人類への貢献なんだなと思う。


友だちのうちはどこ? [DVD]

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国同士、宗教同士がぶつかり合い殺し合う世界が続いていても、
あの場所に暮らすあの人たちが好きだと作品を通じて心に刻めば
人間としての判断は間違いにくくなると僕は思う。
相手を想像できたら殺し合うことなんかできないよ。
キアロスタミの死は寂しいが、
作品の価値、彼が伝えたかったメッセージには永遠性がある。