雲田はるこ『昭和元禄落語心中』(9巻まで/2011-16)


立川談志師匠が人間の業を肯定するものと呼んだ
落語の世界にどっぷりつかる。
雲田はるこ昭和元禄落語心中』(9巻まで/2011-16)を読む。


昭和元禄落語心中(01): 1 (KCx ITAN)

昭和元禄落語心中(01): 1 (KCx ITAN)


有楽亭八雲(八代目)、有楽亭助六(二代目)の同門ライバル二人を軸に、
登場人物は有楽亭助六(三代目)、その妻小夏、その息子信之助、
先代からのお手伝い兼運転手松田さんなど。
それぞれの業を肯定しようとしている物語が魅力的だ。
密度の濃いマンガ作品だからパラパラとは読み飛ばせない。
夏休みのようにじっくり読める時間に読むのがふさわしい。


2013年度文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞受賞
僕はこの作品の存在を知った。
毎年2月に開催されるメディア芸術祭優秀作品展
作家たちの自筆原画を見られるのが素晴らしい。
印刷では表現しきれない線を見るのがたまらない。



9月7日刊行予定の第10巻で完結。
アニメーション作品も制作されている。
なんだか寄席に足を運びたくなったな。


wikipedia: 昭和元禄落語心中


(文中敬称略)