祝・齋藤英和中辞典復刊&紀ノ國屋開店!

およそ100年前に出版された
齋藤秀三郎の英和中辞典が昨日、岩波書店から復刊されました。
どうしても手にして読みたい。
けれども、いくらCD-ROM1枚付の現代仮名遣いでも、
定価10,800円(税込)では「猫の目家計簿」教養娯楽費では
どうにもなりません。



でも、どうしても読みたい!
辞書だから自分の手元に置きたい!
思い詰めた僕の表情を察して、
副会長が「会長、万引きだけはダメですぜ」と機先を制する。
もちろんですとも!
40年近く真面目に働いてきた社会人生活を
辞書一冊で台無しにする訳ないじゃないですか。


いい知恵も、悪知恵も追い詰められて稼働するものです。
僕は未使用の全国共通百貨店商品券を所有しています。
どなたかにずいぶん前にいただいたと記憶するけれど、
百貨店に欲しい物はなく、そのままになっていました。
素晴らしいことに、この商品券に使用期限はありません。



そして……そうです!
いまは大概の人に忘れられていますが、
百貨店には書籍コーナーがあります!
そこで注文し、商品券で支払えば万事解決するではないですか。
さっそく新宿の百貨店Tに行きました。
ここにはりっぱな紀伊國屋書店が入っていたはずです。


おおお……、なんとしたことか。
ここの紀伊國屋は洋書専門とあります。
和書は新宿本店でどうぞ、と言うけれど、
本店で百貨店の商品券が使えるはずもない。


気を取り直して、百貨店Kに向かいます。
ここの7階には丸善が入ってます。
そもそも百貨店で本を買うという発想そのものがなかったから、
まさか催事場の奥、人もまばらな一角に
丸善があるとは気づかなかった!



ここで注文し、商品券で精算できることを確認し、
本日届いた齋藤英和中辞典を引き取りに参りました。
いやぁ、うれしいなぁ、うれしいなぁ。
八木克正校注で百年前の名辞書が蘇りました。
旧仮名遣いのオリジナル版も古書店の掘り出し物で入手していますから、
これからは新旧交互に熟読耽溺しようと思います。



利益の薄い書籍コーナーを廃止した百貨店も多い中、
百貨店Kこと京王百貨店新宿店よ、ありがとう。
そして書店の名門・丸善よ、ありがとう。
みなさんがここで商売していなかったら、
この辞書、僕はしばらく手に入れられなかったかもしれないよ。



さらにうれしいことに!
7月1日から京王百貨店新宿店地下に紀ノ國屋が出店。
大好きな黒パン、ハパン・ルイス・ヴォッカを
10%割引で購入して僕はもうニッコニコですぜ。


(文中敬称略)