BMWを頼んだら、軽自動車が届いた(みたいな話)


製品背面を見ると20年近く前に購入したものらしい。
紀伊國屋書店新宿本店裏にあった文具店で相談。
英語電子辞書でその男性店員一押しだったのが
SII(Seiko Instruments Inc.)製品だった。
僕は外国製のものを考えていたのだが、
その店員は使い勝手はセイコー製品の方が遙かによいと断言した。



(僕が最初に買ったSR8000。英和、和英、英英、英類語。
英語辞典だけで余計なものが一切入っていないのが使いやすかった)


以来、英語電子辞書はセイコー一本槍で、
そのときの助言は本当に役立った。
自宅と会社で二台使っていたが、
家の辞書は液晶画面の中心が黒くなって文字が読めなくなった。
それでもしばらく使っていたがさすがに使いづらい。


会社の辞書はつい最近上蓋が外れた。
いまのところまだ使えるが、
さてコンピュータの配線次第で
いつ使えなくなるか分からない。
紙の辞書なら50年でも保つが、
電子辞書が20年保てばきっと寿命なんだろう。



(二台目として愛用してきたセイコーSR8100。使える間は使うよ)


こんなに素晴らしい製品を出してきたのに、
セイコーはアプリに敗退。
市場から撤退した。
なので、セイコー製品を使いたければ
中古品市場を探す必要がある。


さんざんスペック、値段を検討して決めた機種があり、
4,647円で出品されている。
買いだ!
JALマイレージで交換したアマゾンギフトポイントを投入、注文。
楽しみに製品が届くのを待った。


数日で到着し、帰宅して荷をほどいた。
さっそく電池を入れ試してみる。
あれ、液晶スクリーンが小さい。
あれ、辞書が研究社英和中辞典、和英中辞典、
広辞苑の3種類しか入っていない。
そんなバカな。
辞書フェチの僕から見れば子供だましのスペックだ。
これじゃ使い物にならない。



はて、インチキショップに騙されたのか、
焼きが回ってロースペックの商品をうっかり注文したのか。
気を取り直して注文履歴を調べる。
おいおい、僕が頼んだのはSL900Xだぜ。
届いたのはSR600だ。
電子辞書は型番だけなので素人には分かりづらいだろうが、
クルマで言えばBMWと軽自動車くらいスペックが違う。


Amazonは返品・返金の仕組みはしっかりしている。
その分、取引のある会社に風当たりが強いこともあるだろうな。
今回はやむを得ない。
掲載写真、スペック、ボディーの色、全然違う。
この店は誰もチェックしないで客に物を売るのか、
とガッカリするやら腹が立つやら。


その後、このI商店カスタマーサービスSさんからメールが入り、
製品が無事届いたか、問題がなかったか尋ねてきた。
問題、ありすぎるよ。
感情は抑えて事実を淡々と綴り、
返品・返金手続きをしていることを伝えた。
Sさんからはお詫びのメールと
500円分のアマゾンギフト券(電子版)が届いた。



(SR-S9000生協版・ほぼ同等品。いまの2台よりスペックはかなり上)


気を取り直して、再び市場を探し、
別の店から7,890円で購入した。
I商店より3,000円以上高い価格だから
もはや超掘り出し物とは言えない。
きょう、SL900Xが届いた。
今度は間違いない。
試しに少し使ってみる。
うん、確かにBMWだ。
使い込めば素晴らしい仕事をしてくれるだろう。


Sさんがきちんと対応してくれたので、
Amazonの評価は入れないことにした。
間違いは誰にもあるし、
こんなことで低評価の☆をつけて、睨まれたら可哀想だ。
いまでさえ、Amazonは帝国化しているのだから。