荒木田隆子『子どもの本のよあけ—瀬田貞二伝』(2017)


先週一週間は仕事が立て込んでいて
新聞を開く気になれなかった。
散歩&買い物がてら、近所のK図書館に寄る。
バックナンバーを読みに来た。



きょうのスクラップブックから。
毎日新聞2017年5月14日朝刊。
「今週の本棚」(編集長:池澤夏樹)から。
持田叙子が荒木田隆子『子どもの本のよあけ—瀬田貞二伝』
(2017、福音館書店)を取り上げている。


子どもの本のよあけ 瀬田貞二伝 (福音館の単行本)

子どもの本のよあけ 瀬田貞二伝 (福音館の単行本)


   死んだ人についてお話するのは大切なことだと思う。
   話の中でその人は暖まり、生き返り、
   私たちの記憶となる。歴史がつながる。
   (中略)


   「戦争は大人たちのバクチ」
   「だが負いめは子どもたちが受ける」と痛感した。
   全てをがまんさせられてきた子どもに、
   最高に楽しいものを上げたかった。
   かくて子ども文化にかかわる。
   戦後日本に絵本を興隆する第一人者となる。

 


   さいしょの大仕事は、
   一九五〇年代に刊行された
   平凡社の『児童百科事典』全二四巻を企画し編集したこと。
   一流の画家と学者、作家と技術者を動員し、
   図版や絵や写真をゆたかに入れ、
   採算度外視で夢の花園のような事典をつくった。
   今は絶版の幻の事典を
   本書はこまやかに調べ、回想する。



サイト「平凡社のこれまで」より引用)


持田の評を読み、僕は荒木田の本、
瀬田編集の『児童百科事典』を手に取りたくなった。


wikipedia:瀬田貞二
(文中敬称略)