5つの山を乗り越え、もうひとつの山(Berg)に向かう


後輩の同僚Dちゃんと打合せをしていて
ランチに少々出遅れた。
新橋駅ビル地下「椿」は
たぶんごはんが売り切れたんだろう、
きょうは早めに店仕舞い。



(暑い日に汗をかきながら食べるのもいいですね)


向かいの「韓流館」で
本日のランチ「ブデチゲ」を注文。
キムチ味の鍋にウィンナー、即席麺、豚肉、野菜、トック(餅)など入った
韓国B級グルメ決定版のような一品。
前菜3品、サラダ(黒胡麻ドレッシング)、白菜キムチが付いて
なかなか栄養バランスのいいセットメニューになっている。
ランチサービス価格の900円。




(同僚下浜臨太郎、木村年秀らが満票でグランプリ受賞。おめでとう!)


昼食後は仕入れをする予定に決めている。
ADC(東京アートディレクターズクラブ)/一般の部、
広告電通賞の2017年入賞作品展をハシゴする。
ADCは翌日土曜日、広告電通賞は本日が最終日。
国内外の主要広告賞の入賞作品を幅広く見ておくことは、
クリエーティブ・アドバイザーの仕事に役立つ、プロの仕入れ業務だ。



(屋外広告で世の流行りを知る。「全世界3,000万部突破」って?)


5日間、35時間+α、5つの山を越えたら、
もう一つの山、新宿Bergへ。
Bergはドイツ語で「山」の意味だ。
図書館で借りている千葉雅也『勉強の哲学—来たるべきバカのために』の
残りの部分をビールグラス片手に読み込む。
挑発的な副題の割りに、誠実で中身の濃い本だ。



(どうです、この芸術的なギネスの注ぎ方は)

(ジャーマン: バゲットライ麦黒パン、レバーパテ、ポークアスピック、
スモークチキン、メットブルスト、ザワークラウト。飲み物別の単品で605円。
ベルク三大職人の作を一度に味わえると好評)


僕は千葉のこの著書を中高生に読んで欲しい。
特に仲間たちの「ノリ」になんとなくついて行けず、
仲間はずれにされたり、いじめられている中高生たちに。
平易な言葉で書かれた、深く勉強する意味は
励みのメッセージになり、
むやみに自分を攻撃する悪意から身を守る防衛の武器ともなろう。


1,400円+税は自分の小遣いでは出せないだろうから
図書館で借りても、親に頼んで買ってもらっていいだろう。
このタイトルを見れば、副題には首をかしげながらも、
「我が子がようやく勉強する気になった」と勘違いして(?)
本代を出してくれるかもしれない。


勉強の哲学 来たるべきバカのために

勉強の哲学 来たるべきバカのために


本書の目次を紹介しておく。


  はじめに
  第一章 勉強と言語—言語偏重の人になる
  第二章 アイロニー、ユーモア、ナンセンス
  第三章 決断ではなく中断
  第四章 勉強を有限化する技術
  結論
  補論
  参考文献
  あとがき
  (書き下ろし/237頁)



(いまどきの容貌のイケメン哲学者。女性に人気が出そうだな)



第四章はすぐにでも実行できる実践篇として役立つ。
本書は中高生でも読めるように平易に書かれているが、
専門家に向けて書いた「補論」は手強い。
新進哲学者・千葉の剛速球が垣間見られる。
千葉は現在、立命館大学大学院先端総合学術研究科准教授。
編集:鳥嶋七実


味の形 迫川尚子インタビュー (ferment vol.01)

味の形 迫川尚子インタビュー (ferment vol.01)


(文中敬称略)