ペーパーバック販売額が増えている


スクラップブックから
毎日新聞2018年1月7日(日曜版)
電子書籍 米で販売減
紙に回帰 値上げやデジタル疲れ



   米国で2年以上、電子書籍の販売が減り続けている。
   背景には2015年に大手出版社が値上げしたことや、
   タブレット端末を長時間使うことによる
   「デジタル疲れ」が意識され、
   紙の本の売り上げが持ち直した事情がある。
   一方、日本では紙の本の販売減少に
   歯止めがかかっていない。



   電子書籍を高い頻度で購入するのは
   「専用端末のユーザー」(出版業界関係者)だが、
   アプリで電子書籍も読めるタブレット端末が急激に普及、
   専用端末を使う人が減ったことも響いた。


   「タブレット端末で映画を見たり、
   ゲームを楽しんだりして、
   画面を見続けることに疲れを感じる人が多くなった」(同)
   のも一因という。



グラフを見ると、
2014年以降の電子書籍販売落ち込みの半分ほどを
ペーパーバックの販売がカバーしていることが分かります。
類推すれば日本市場では文庫本に可能性が眠っているのかも。



長く品切れだった学術書などは
文庫本で復刊すると高価でも僕は注目します。
岩波文庫が2017年に復刊した
廣松渉の著書がその一例です。
592頁で1,426円。
少部数印刷でしょうから多少割高は仕方ない。
Amazon書評欄では
復刊を待ち望む声が多数ありました。


「デジタル疲れ」の影響は、
電子書籍に限らず、
今後さまざまな領域で出てくるでしょうね。