原理的には、音楽は小説書くのと同じだと思っています(村上春樹)

クリッピングから
毎日新聞2020年7月12日朝刊
村上春樹さん DJ体験語る


  (略)
  2年前からTOKYO FMのラジオ番組「村上RADIO」(全国38局ネット)
  ディスクジョッキー(DJ)を務める村上さんは、
  幼い頃からの音楽との関わり、番組にかける思い、
  新型コロナウイルス流行下での文学や音楽の役割など、幅広く語った。

                 【構成・大井浩一、棚部秀行】


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  僕はステートメント(声明)みたいなものはあまり信用しないんです。
  感心する人はいるかもしれないけど、
  そんなに長く、強くは残らないと僕は思う。
  言葉だけのことだと、それはロジックだから。
  でも音楽はロジックを超えたもので、共感させる力は大きい。


  小説も同じなんです。
  ロジックでどれだけ説明しても、心には届かないですよね。
  それよりは物語の力が、直接的ではないし、
  少し時間はかかるかもしれないけど、共感を呼ぶ。
  だから原理的には、音楽は小説書くのと同じだと思っています。
  (略)


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僕も「村上RADIO」、放送のたびに楽しみにしています。


  「村上式クリスマス・ソング」(2018年12月16日放送)
  「The Beatle Night」(2019年6月16日)
  「ジャズが不得意な人のためのジャズ・ヴォーカル特集」(2020年2月16日)
  「ステイホームスペシャル〜明るいあしたを迎えるための音楽」(同5月22日)
  「(あくまで個人的な)特選オールディーズ」(同6月14日)


タイトル名、選曲が凝っていて、語りは楽しく、
ラジオを聴く喜びを心ゆくまで味わえます。
同居人チームがこの番組のために企画制作している
特別なラジオCMも一聴の価値あり。
次回放送は8月15日16時。
オンエアから一週間はラジコのタイムフリーでも聴けますよ。


一人称単数 (文春e-book)

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(7月18日に6年ぶりの短編集『一人称単数』が発売されます)