クリッピングから
朝日新聞2020年12月25日朝刊
読者投稿欄「声」 心ほかほか Xマスの贈り物
主婦 宮原雅子(山口県 68)
言葉にした「ありがとう」は
受け取った人の宝物になるんですね。
夫は毎朝約1時間、三差路に立ち、
登校児童の見守りボランティアをしています。
11日朝、帰ってきた夫がジャンパーの胸あたりから、
大事そうに封筒を取り出しました。
近所の男の子から手渡されたそうです。
「寒い中ですが、わたしたちの登校を見守っていただき、
本当にありがとうございます」。
手書きの手紙が、手作りの封筒に入っていました。
無口な夫が、うれしそうに読んでいます。
その様子に私も、朝から心がほかほかになりました。
夫は今夏、体調を崩して入院し、
見守りを3カ月間お休みしていましたが、
10月から復帰できました。
手紙は何よりのクリスマスプレゼントになりました。
コロナ禍で何もかも自粛ムードですが、
大きな声で「おはよう」と言える毎日に早くなりますように。
元気をもらえる見守りがこれからもできるよう、
夫婦で体調に気をつけていきます。
手紙を書いて宮原さんに手渡した小学生のキミ、
勇気があるぞ、かっこいいぞ。