クリッピングから
讀賣新聞2021年1月11日朝刊
読売歌壇(俵万智選)
今週も好きな歌、抜き書きします。
大通り一点透視をつらぬいて
君の朱色のマフラーがくる
東大和市 月館桜夜子
恋をしていると群衆の中からでも
君の朱色のマフラーを見つけることができるのですね。
最後の「くる」に心の動きまで感じました。
寄せ書きの右隅にある「お元気で」
初めて見る文字森くんの文字
芦屋市 中島富美子
職場を去る時の寄せ書きでしょうか。
いつもメール等で見る画一的なフォントと違って
手書きの文字はその人を垣間見せる気がします。
「右隅」の一語も人柄を映しているようでした。
(「著者略歴」で96年から万智さんが読売歌壇選者を務めていることを知りました)