殺気を逃れ、戦場食を届ける

年末が近づくと我が家の台所には殺気が走る。
普段は大王食堂が賄いを作るのに使っているのだが、
おせちを作る段になると同居人が登場する。
多品目を段取りよくさばいていくその手際は見惚れるが、
背中からは殺気が漂う。



邪魔にならぬよう近所の魚Qで弁当を買い、戦場食とする。
幸いこの店は大晦日まで営業している。
おせちも予約受付して販売している。
独り者らしき初老の男性が受け取りに来ている。


同居人には鮭弁当・唐揚げ・味噌汁付き。
僕は鯖焼き弁当・カキフライ・味噌汁付き。
豪勢に頼んでも2,000円でお釣りがくる良心的価格。
台所の闘いは連日深夜まで続く。
流れ弾に当たらぬように行動するのが毎年の倣いだ。