ニセフッキンにギリゴロゴロ

同居人が3泊ほど留守にする間、
楽浪(ささなみ)さんの朝の「フッキン」の儀式を引き継いだ。
薄めのタオルを60℃のお湯にひたして軽く絞り、
全身(耳の穴含む)をフッキンする。
居酒屋で出してくれるおしぼりで顔を拭くことを想像してもらえば
だいたい間違いはない。


福島浪江町の被災地から引き取って以来、
同居人が朝の日課にしたところ、すっかり気に入ってしまった。
フッキンの時間がちょっと遅れると
「うにゃにゃにゃ〜」と初めは可愛く催促、やがては恫喝してくる。


同居人ほどのクォリティは望むべくもないので
「ニセフッキン」と呼んでいる。
向こうも普段の「ゴロゴロゴロ」の反応を
「ギリゴロゴロ」に変換している気がする。
ギリ(義理)を頭につけるのだ。



「ニセフッキン」完了後に写真を撮って
同居人に毎朝報告する。
「あら、ずいぶん威張ってるわね」
と返信が来た。