立木康介『露出せよ、と現代文明は言うーー「心の闇」の喪失と精神分析』(河出書房新社、2013)

Eテレ「100分de名著」での
フロイト『夢判断』の講義(2024年4月放送)がとてもよかった。
講師・立木康介(ついき こうすけ)著書を連読。
『露出せよ、と現代文明は言うーー「心の闇」の喪失と精神分析
河出書房新社、2013)を読む。



版元サイトから引用する。


  犯罪のたび問題にされる「心の闇」。
  だが「心の闇」を失ったことこそ現代の危機ではないのか。
  “心の露出”を強いる文明をラカン派の俊英が問う、
  亀山郁夫市川真人氏絶賛、衝撃の評論!


  凶悪犯罪のたびにメディアで語られてきた「心の闇」。
  しかし現代の犯罪者は、ほんとうに「心の闇」をもっているのだろうか。
  むしろ彼らの心に「闇」がないことが問題なのではないか。
  私たちの心から「闇」が失われつつある。
  それこそが、現代の危機、心の危機をもたらしているとしたら?


  《露出》の強制、それこそは、
  21世紀グローバル化時代の〈人間学〉が立ち向かう究極のテーマだ。
  人間は、すでに新しい歴史ステージにある。
                          ……亀山郁夫
 
  (略)