Ray Kurzweil "The Singularity is Near" (2005/kindle版)


21世紀半ばに人工知能
地球上に生きたすべての人類を総計した以上の知恵を持つ。
人間とコンピュータは一体化し進化する。
Ray Kurzweil "The Singularity is Near:
When Humans Transcend Biology"
(=『技術特異点は近い:人類が生物学を超えるとき』)を読む。


The Singularity Is Near: When Humans Transcend Biology

The Singularity Is Near: When Humans Transcend Biology


下の歯が一本使えなくなりインプラントに換えたとき、
「あ、なんか、サイボーグになったみたいな感覚だな」と思った。
Rayが指摘している通りインプラント技術は歯にとどまらず、
臓器や脳にも使われている。
人間はとっくにロボット化を始めている。


けれどもコンピュータが人間の知能を越えると思ったとたん、
便利な道具は畏怖の存在に変わる。
なんだか想像したくない未来なのだ。



   (大王「なんの話か、さっぱり分からん……」)


Rayは人工知能と人類の共生を
データと実践に基づき丁寧に説いていく。
Rayの提唱する理論には賛否両論がある。
一章を割き、批判について分類し検証している。
読み進めていくうちに
Singularityは荒唐無稽の未来ではないとの思いが深まる。



僕はCoureraプログラミング講座
(Programming for Everybody(Python))
講師Dr.ChuckがSingularity(人工知能が人間の知能を越える特異点)を
エッセイ課題に取り上げたことがきっかけで本書を読んだ。
Singularityに「技術的特異点」の意味があることは知らなかった。



  (翻訳はこちらです)


この本、Kindle版でダウンロードして読んでいた。
本文だけでなく脚注、索引も充実していて
読んでも読んでも終わらないなぁと思っていた。
672頁の大著だったことを読後に知った。
それだけの厚さを目の当たりにしていたら、
通読を途中で諦めてしまっていたかもしれない。