イラストレーションとまつのはこんぶ


年賀状/寒中見舞いをこの数年、元同僚Kさんに頼んでいる。
Kさんの色使いが昔から好きだ。
プライベートなハガキなので、
僕が自分で胡留さん、大王のイラストレーションを描いて
Kさんにデザインしてもらう。



   (眼光鋭い胡留さん)


長く時間をかけても格別うまくは描けないので、
一筆書きのようにササッと描く。
二匹の猫の性格の違いが表現できたら、
まぁよし、とする。



   (なんか困り顔の大王)


Kさんの手を煩わせるので、
せめてもの御礼に「まつのはこんぶ」を毎年贈る。
Kさんと僕の共作が夫人に誉められることがあるのは
実はこのこんぶの力が大きい、と思う。
すっぽんの出汁を使っているからじんわり旨い。
「あなた、また昆布を贈っていただけるように頑張りなさいね」
夫人にそう励まされるとKさんがメールでこっそり教えてくれた。



「まつのはこんぶ」は、
初台のレストランZのマスターが教えてくれた逸品。
そう言えばマスターは画家になりたくてヨーロッパを放浪し、
画家になる代わりにシェフになって店を始めたのだった。
「酒のつまみになるんだよ、ゆきおちゃん」
カウンターの向こうで旨そうにしゃぶっていたな。