New York Timesが再度ディスカウントしてくれた話


「猫の目家計簿」をフル活用して倹約するところは倹約して
新聞は "Wall Street JournalWSJ)日本語版" (英語版も読める)、
"New York Times" 2紙を電子版で有料購読している。
2紙ともアメリカ視点に偏っているが、
勤め先で読み始めた「讀賣」「朝日」2紙とは
記事の取り上げ方、視点がまったく異なる。
自分の視点を作り上げるのに、この2紙は役立っていると思える。



でも、倹約はしたい。
"New York Times" が新規読者に1年間、
フルデジタルアクセス(PC/iPad/スマートフォン、どの端末でも閲覧可能)を
4週7.50ドルでサービスしているのを知った。
通常の15.00ドルの50%ディスカウントだ。
2013年10月から購読している誠実な読者の僕にも
新規読者と同じディスカウントをしてくれるのがフェアじゃないか
と思い立ち、メールで交渉開始。



年俸が2年前に激減したことを伝え、
(詳細は先方に関係ないので、具体的な数字は書かなかった)
「ディスカウントしてくれれば継続をぜひ考えたいが、
そうでなければ毎月15.00ドルの負担でも重いので購読を中止したい」。
まぁ、おおまかにそんなことを英語で書いて送った。
誇張はない。率直な気持ち、事実を書いた。
2016年にも6ヶ月間、50%ディスカウントの7.50ドルにしてもらい
購読継続を決めた経験があった。


   (注:以前はiPadでの閲覧を追加すると月35.00ドルとられた。
   僕はそれに気づいて、PC/モバイルのみの閲覧で
   月15.00ドルの契約に変更した。
   現在はフルデジタルアクセスで月15.00ドル。
   課金体系を一部下方修正したと見える)


24時間も経たないうちに
読者サービス担当の女性からメールが届いた。
「1年間50%割引の4週7.50ドルにするから購読を続けてみませんか。
いま、ジャーナリズムは危機を迎えている。
あなたのような継続読者に支えてもらいたい」
とメールにあった。


泣かせますね。
もちろん継続を希望する返信を送った。
できれば購読を止めたくないからだ。
彼女は、これまでの4週15.00ドルの契約を即解除し、
7.50ドルの契約に切り替えてくれた。



メールはこう続いていた。
「契約を切り替えたために2.14ドルが預かり金になっている。
このお金は7.50ドルでの契約が始まったときに相殺されます。
知っておいてくださいね」。
担当者の粋なはからいで年間92.14ドルの倹約が実現。
僕もNYT読者のステイタスを継続できることになった。
自分が動き、交渉を試みるだけで、この差が生まれる。
誰からも搾取はしていない。
「猫の目家計簿」にとっては大きな達成、充実なのであります。


さて日本の新聞社で電子版を購読していたとして、
彼女と同じ判断、返信がその担当者にできるだろうか、
その権限を付与されているだろうかと彼我の差に思い至った。
(僕は「日経」「朝日」電子版を限定無料購読している)
お金がすべてではないが、
ジャーナリズムを支えるのも読者が支払う小さなお金の集積である。
(もちろん広告やイベントによる収入が同時に支えていますが)


日本の新聞社はすべてNYTのモデルを手本にし、
踏襲していると言っていい。
オンライン版新聞ビジネスで
世界でもっとも成功しているのがNYTである。
電子版のみの読者を現在120万人持っている。
僕も120万人のひとりという訳です。


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