わたしもそういう草なのさ


きょうのスクラップブックから。
讀賣新聞2017年4月30日。



連載50周年を迎えた人気コラム「こどもの詩」。
第四代目選者、詩人の平田俊子さんのインタビュー。
「涙がこぼれることを、こんなふうに表現できるんだ」
と平田さんはこの詩を取り上げた。


   なみだ
   (1983年、小4)


   わたしがなくとき
   心の中でおまつりがあります。
   たいこがたくさんあって
   そのたいこを神様がおもいっきりたたくんです
   そうするとむねにひびいてなみだがポロリポロリと
   おちてきます。


すごいなぁ。
「かなしい」「さびしい」と一言も言っていないのに
ちゃんと伝わってくるよ。



きょうの詩はこれ。


   草


   遊佐 小喜(さき)
  (東京都昭島市・拝島第二小3年)


   もしも
   わたしが
   草だったら
   どこにでもある
   草なのさ


平田さんが付けた評がいい。


   わたしもそういう草なのさ。



こどもたちの中には天才が棲んでいる。


ことばのしっぽ - 「こどもの詩」50周年精選集

ことばのしっぽ - 「こどもの詩」50周年精選集

wikipedia:平田俊子
wikipedia:川崎洋