きのうのスクラップブックから。
讀賣新聞2017年4月28日朝刊。
京都市教委は27日、
文化勲章受章者で仏文学者の桑原武夫氏の遺族から
市に寄贈された約1万冊の蔵書が、
遺族に無断で廃棄されていたと発表した。
(中略)
しかし、15年の向島図書館の改修工事で、
蔵書の置き場に困り、
当時の右京中央図書館副館長が、
目録があることや、
実物を見たいという問い合わせがほとんどないことから
「保管は不要」と判断。
廃棄処分を了承したという。
館長や遺族には伝えていなかった。
廃棄された1万冊は二度と戻らない。
目録だけではなんともならない。
副館長の判断には疑問が残る。
一方、蔵書、寄贈書等の置き場に困る図書館のために
企業などからスペースの無償提供を募る呼びかけ、
体制の法的整備(税金の優遇措置等)ができるのではないか。
スペースが確保できず廃棄処分にするくらいなら
いっそ古書市場に横流しして代金を着服してもらった方が
桑原蔵書が後世に残る可能性があった。
一官僚だけ責めて処分しても
今後の解決にはならないと僕は思う。
4月17日に逝去した渡部昇一さんの蔵書は大丈夫か。
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以下、Wikipedia(日本語版)から引用。
蔵書のうち、特に学術的価値の高いものは
生前に京都大学に寄贈され、
人文科学研究所図書室に
「桑原武夫文庫」(1047冊)が設けられている。