祝・つげ義春、日本漫画家協会賞大賞


スクラップブックから。
讀賣新聞2017年5月18日朝刊。



今月9日、第46回日本漫画家協会賞コミック部門大賞に
漫画家のつげ義春(79)の一連の作品が選ばれた。
(文化部・川床弥生による電話インタビュー記事)



   87年に発表した「別離」を最後に、
   漫画は描いていない。
   病気の妻を看病するため中断し、
   以後、創作意欲が戻らなかったという。
   現在は長男と2人暮らしで、
   生活に追われる日々だ。


   これまで描いてきた原画や道具も
   押し入れにしまったまま。
   「ありがたいことに作品が繰り返し再版されるので、
   なんとか食いつないでいます」
   (中略)


   今回の大賞受賞は
   「漫画界の中でも異色の存在で、
   その作品世界は芸術性も高く追随を許さない」
   が理由だ。
   以前から作品に対する評価は高かったが、
   意外にも賞を取るのは初めて。
   「一作一作、一生懸命やってきたつもりなのでうれしい」
   と喜ぶ。


   気になるのは新作の可能性だが、
   「今後も描くということは考えておりませんし、
   このまま終わってしまっていいと思っています」。



粋な選考をした選考委員は、
以下14名のみなさん。
ボブ・ディランのノーベル文学賞に匹敵する
選考ですぜ。



公益社団法人日本漫画家協会サイトより引用)


   日本漫画家協会賞選考委員会


   委員長 ちばてつや
   委 員 赤松  健 ・ 原 子  力
       天野  誠 ・ ヒサクニヒコ
       小河原智子 ・ 弘 兼 憲 史
       門倉 紫麻 ・ 山 田 ゴ ロ
       くさか里樹ヤマダトモコ
       野谷 真治 ・ 吉 本 浩 二
       はざま隆治


ねじ式 (小学館文庫)

ねじ式 (小学館文庫)

紅い花 (小学館文庫)

紅い花 (小学館文庫)

wikipedia:つげ義春
(文中敬称略)