佐藤敏章『手塚番〜神様の伴走者〜』(小学館、2010/文庫2018)


漫画家・手塚治虫の作品を世に出すために伴走した1
3人の編集者「手塚番」インタビュー。
外伝3本、アシスタントだった石坂啓コミックエッセイを加えた文庫決定版。
佐藤敏章『手塚番〜神様の伴走者〜』
小学館、2010/文庫2018)を読む。


手塚番 ~神様の伴走者~ (小学館文庫)

手塚番 ~神様の伴走者~ (小学館文庫)


「はじめに」から引用する。


   幸か不幸か私自身が
    "手塚番" になることはありませんでしたが、
   漫画編集者として四半世紀を過ごし、
   漫画家との数々の軋轢(あつれき)や葛藤(かっとう)を経て、
   ふと思ったのは、手塚漫画が、
   現代のストーリー漫画を考える際の原点であるように、
   "手塚番" が、漫画家と担当編集者の関係の、
   少し極端ではありますが、典型ではないか、ということです。


   そういった、極めて個人的な興味から、
   13人の "手塚番" の方々と、
   手塚先生と "手塚番" を同時に視野に入れておられたお二方に
   インタビューさせていただき、
   「ビッグコミック スペシャル増刊」「ビッグコミック1」誌上で
   とびとびに掲載したものが、本書の母体です。



(自家製ホットドッグ。スライスしたタマネギが味の決め手)


手塚治虫の生み出す物語の背後に
編集者との人間ドラマがこれほど隠されていたとは。
黒衣に徹するプロの編集者たちに光を当て、
佐藤敏章は、読み応えのあるインタビューに仕上げた。