国宝、世界遺産を修復する


国宝、世界遺産を修復する職人さんは
どれほど神経を消耗して仕事をするんだろう。
『齋藤和英大辭典』の背表紙が外れ、
放っておくとバラバラになりそうだったので
ニチバンカバーフィルムで修復作業に入った。



昭和三年六月二十日再版發行、定價金弐拾圓。
亡くなった父と同い年だから無理もありません。
完璧な修復とは言いがたいですが、
何もしないよりはずっとよさそうです。
辞書と言うより、経典に見えてくる。
後光が差してきそうな感じです。



もう一冊、高畠素之訳『資本論』(第一巻)。
読んでいるうちに背表紙が外れボロボロになってきたので
気休めかもしれないけれど古典に敬意を払って修復。
昭和二年十月三日發行。
もはや修復してもヒモで結んでおかないと
バラバラになってしまう。


国宝級の辞書を読み、
世界遺産の古典を勉強するのは
日頃のちっぽけな世界を離れ、
時空を超えるようで
なんだか気持ちが晴れ晴れします。


公共図書館でも使用しているスグレもの)


wikipedia: 齋藤秀三郎
wikipedia: 高畠素之
wikipedia:en: Karl Marx
wikipedia:de: Karl Marx
(文中敬称略)