国民に政治を諦めさせた安倍長期政権(中村喜四郎)


スクラップブックから
月刊文藝春秋2018年8月号
角栄最後の愛弟子大いに吼える」
中村喜四郎/取材・構成 常井健一



小泉純一郎元総理と)


この記事が読みたくて
近所のK図書館で最新号を閲覧した。
読んでますます中村喜四郎のファンになった。


   今回の新潟県知事選は今後の国政を占う
   大変重要な戦いだと認識し、
   私は野党陣営で少しばかりお手伝いをしました。
   結果は、3.4ポイント差で野党統一候補が敗れましたが、
   相手と同じ50万票台になったことは大きかった。
   

   仮にあと1万票足りず40万票台だったら、
   政権与党をもっと増長させていたでしょう。
   貧弱な野党がよくぞここまで追い詰めたというのが、
   率直な感想です。
   (略)



新潟県知事候補・池田千賀子県議と)


   いっこうに外交成果を得られない安倍政権ですが、
   国民をコントロールすることには恐ろしいほど成功しています。
   (略)


   自民党内でも、税調会長の野田毅さんが
   消費増税に伴う軽減税率導入に反発したら、
   総理の電話一本で解任された。
   党の憲法改正推進本部長だった船田元君も、
   推薦した参考人の学者が審議中の安保法制を
   違憲とする発言をしただけで更迭された。


   総理自身はある日突然、
   党の方針と異なる「自衛隊加憲論」を唱え、
   党内論議なしで20年までの改憲目標を打ち出す。
   消費税の使途変更も平気で押し切る……。
   そんなことが続くと、誰もモノが言えなくなり、
   総理の独断でどんどん決まっていく。
   (略)


   行政が力を付けていき、立法府の力が弱くなる。
   その結果が、森友・加計問題に現れた
   役所の忖度や不祥事なのではないでしょうか。
   (略)


   つまるところ、安倍政権とは、
   国民に政治を諦めさせることに成功した
   特殊な長期政権だと言えます。
   (略)


   まずは、来年の参院選
   ねじれを作れるかにかかっています。
   32ある一人区で勝ち、野党が参議院で多数を握れば
   暴走は止まります。
   (略)


   私がこれから政治生命を賭けて取り組むのは、
   権力の暴走を止めること、国民に政治を諦めさせないこと。
   そして、自民党の自浄作用を取り戻す。
   そのために今の野党を強くし、再び政権交代を起こします。
                   



中村喜四郎衆院議員は
平成6年ゼネコン汚職事件で逮捕、自民党離党。
有罪確定で失職、収監。
刑期を満了し、再び当選。
衆院選14選無敗を誇る「最強の無所属」と呼ばれる。
議員生活40年。69歳。


マスコミ嫌いでめったにインタビューを受けない
中村喜四郎の言葉は傾聴に値した。
過去のインタビューは文春オンラインで閲覧できる。
全文はこちらからどうぞ。
(文中敬称略/写真撮影・常井健一)


小泉純一郎独白

小泉純一郎独白