ドイツ、イタリアが90年代にできたことを日本がなぜできないか


スクラップブックから
朝日新聞2018年10月13日朝刊
米、普天間立ち入り拒む
ヘリトラブル検証 地位協定が壁



   沖縄県で1月に相次いだ米軍機のトラブルを受け、
   整備状況を確認するため、
   防衛省が求めていた普天間飛行場(同県宜野湾市)への
   自衛官派遣に、米軍が8ヵ月以上応じていない。
   日米地位協定が壁となり、
   事実上、立ち入りを拒まれている状況が続いている。
   (略)


   日米地位協定の見直しを求める沖縄県の調査によると、
   ドイツでは協定に立ち入り権が明記され、
   緊急の場合には事前通告なしで立ち入りができる。
   イタリアでは自国の司令部の下に米軍基地が置かれ、
   司令官は基地の全区域に制約なく立ち入ることができる。


   ドイツとイタリアは相次ぐ米軍機の事故を受け、
   1990年代に協定を見直した。
   日米地位協定は60年に日米安保条約改定にあわせて
   締結されて以来、一度も変更されていない。
   (略)


   地位協定に詳しい
   明田川融(あけたがわ とおる)・法政大教授(日本政治史)は
   「ドイツで協定見直しが実現した背景には国民世論があった。
   日本政府の交渉姿勢も問題だが、
   この問題に無関心だった国民の責任も大きい。
   沖縄に過重なしわ寄せが行き、事故や事件が見えづらい現状もある。
   日米安保体制への賛否に関係なく一緒に取り組むべき問題だ」
   と指摘する。
                         (古城博隆)



ドイツとイタリアでは1990年代に米国との協定を見直し、
米軍基地への立ち入り権を認めさせたとは知らなかった。
こうした突破口に僕たちが関心を持ち、世論を動かしていくことが
沖縄の置かれた不平等な位置を改善するきっかけになると思う。