クリッピングから
朝日新聞2020年5月29日朝刊
読者投稿欄 子猫をめぐる温かい心のリレー
パート 市原美穂(千葉県 38)
通行量の多い車道の真ん中で子猫が倒れていました。
車にぶつかったのでしょう。
外傷はないものの、呼吸は荒く意識ももうろうとし
瀕死(ひんし)の状態です。
その場に居合わせた見知らぬ女性と近くの動物病院に駆け込むと、
右前脚と左後ろ脚の骨折という診断でした。
我が家と女性宅が交代で子猫を引き取り、
昼間は通院させて点滴を受け、夜は保温などのケアをしました。
猫は4日後には元気を取り戻しました。
600グラムほどの体で懸命に生きる姿に胸が熱くなりました。
うれしい出来事がありました。
病院の待合室で一部始終を見ていた方が
「治療費に」とカンパを病院にしてくださったのです。
さらに、一緒に保護した女性が猫を家族として迎えて、
面倒を見てくださることになりました。
コロナ禍のなか、子猫は見知らぬ人々とのご縁と、
温かい気持ちをもたらしてくれました。
市原さんは「子猫は見知らぬ人々とのご縁と、
温かい気持ちをもたらしてくれました。」と書いています。
この心の持ち方が人との出会いの縁を作ったのだと思います。
子猫が飼い主の女性と市原さんの関係を
末永く結んでくれますように。
やんちゃに育ってくれるといいですね。