ご近所ウォーキングでも
黄葉や紅葉を楽しめる季節です。
我が家の玄関にあるアブラチャンも
道路にせっせと葉を落としています。
(名前からしてキャラクターっぽい)
同居人が「チーフ落ち葉掃きオフィサー」でありますが、
僕もときどき参戦しています。
向こう三軒両隣まで飛び散った落ち葉を掃き寄せていると
なんだかちょっと気持ちがいい。
落ち葉掃きと焚き火をこよなく愛していた
晩年の山口瞳さんの心境をふと想像しました。
(僕は焚き火はやりません)
office_kmotoさんのブログ「私の引き出し」
2016年10月5日記事にこんな引用を見つけました。
毎朝、庭を掃き、落葉の山に火をつけて、一服する。
枯葉を拾う。
そうやっていると、枯葉の一枚一枚が男の顔に見えてくる。
多くは老人だ。
年輪の刻み込まれた老人の顔に感動することがある。
肝斑がある。
皺がある。
若いときにラグビーで怪我をしたときの切傷が目の下に残っている。
その目は白濁しているが、まだ僅かに光を失っていない。
全体として老爺の顔になっているが、
彼がその穏やかな人柄を獲得するまでの
負けん気のようなものを感ずることがある。
風雪に耐えた辛苦や悪戦苦闘を感じさせるものがある。
山口 瞳 『還暦老人極楽蜻蛉』
男性自身シリーズ25 (新潮社)「枯葉」より
- 作者:山口 瞳
- メディア: 単行本