クリッピングから
讀賣新聞2023年10月16日朝刊
大手小町短歌大賞 第2回作品募集
働く日々 31音に 思い乗せ
読売新聞の女性サイト「大手小町」は、
日々働く全ての人を応援する
第2回「おしごと小町短歌大賞」の候補作を募集します。
テーマは「働く、育む」。
選考委員の歌人、俵万智さんと
シンガー・ソングライター吉澤嘉代子さんが優秀作を選びます。
SNSで令和の短歌ブームが盛り上がるいま、
職場や家庭で感じる喜び、モヤモヤを
五七五七七のリズムに乗せて表現してみませんか。
(大手小町編集長 山田恵美)
第1回入賞作から好きな歌、抜き書きします。
「派遣さん」聞こえる度に振り向けば
頭下げてる佐野さん見えて
(岩切はるかさん)
<吉澤嘉代子賞>
前線と窓口のことを呼ぶ上司
(戦士になった覚えはないが)
(枝豆みどりさん)
<佳作>
「カッコ内のつぶやきは、
悪気なく激励してくる上司に対する心の声。
効果的な方法です」と俵さんが評すると、
吉澤さんも、「バタバタして忙しい中にもユーモアを忘れない。
カッコいい女性だなぁと想像しました」。
保育室よいせと座ればたちまちに
手足背首に園児が実る
(坊真由美さん)
<佳作>
「情景が目に浮かぶよう」と、
吉澤さんが思わず笑顔になった作品も。
(略)
「いったん腰を下ろして落ち着こうとしているのに、
子供たちが我も我もとしがみついてくる。
それを『実る』と表現しているのが、かわいくて」と吉澤さん。
俵さんも、「この『実る』が最高だよね」と同意し、盛り上がっていました。
見慣れたはずの言葉に新たな息吹を吹き込むのも、
短歌の魔法と言えそうです。
ちなみに第1回大賞に選ばれた作品は、
子の熱で休んだ人を助け合うときだけ我ら
きっとプリキュア
(遠藤翠さん)
僕は「プリキュア」が分からなくて
インターネットで調べました。
◆「プリキュア」というタイトルの由来は、
格闘とは相反する「プリティー(PRETTY=かわいい)
+キュア(CURE=癒す・治す)」を合わせた造語
◆市街戦中心でマーシャルアーツを用いた肉弾戦主体のアクションと、
友情やヒーロー物としての周囲の人間関係の過程や成長を描く事に
重きを置いた作劇が特徴。
「プリキュア」が分かると、なるほどいい歌です。
第2回の作品応募は12月27日まで。
応募者の性別は問わない。
「大賞」1人(賞金10万円)、
「選考委員賞」2人(同各3万円)、
シニア世代を対象とする「婦人公論賞」1人(同1万円)。
(万智さん、短歌の作り方アドバイス)