新橋湯から恵比寿横丁へ


秘湯会は小宴の前に風呂に入り身を清める。
金曜日は代休が取れたので
副会長を誘って恵比寿横丁を再訪した。
下調べをして横丁からほど近い恵比寿・新橋商店街の
「新橋湯」におじゃますることにした。



洗い場も湯船も風景画も古典的な銭湯である。
湯質が予想以上に柔らかく肌に心地いい。
副会長曰く、「恵比寿はビール工場があるくらいだから
古来水質がいいはずである」。
なるほど。深い。


都内で銭湯の数が減っている。
重労働のため後を継ぐ人が減っている。
おまけに燃料も高騰し、利益を得るのが難しい。
だからこそ秘湯会はホームの銭湯、アウェイの銭湯で小銭を使う。
銭湯保護のためには身銭を切るのが一番の支援である。
ひと風呂、450円。庶民には庶民のできることがある。


汗を流して外に出ると雨が降り始めた。天気予報通りだ。
副会長のようにタオルを常時携帯すれば、
どの街の銭湯でも気楽に寄ることができる。
それが面倒であればタオルを貸す銭湯も多いので
番台で尋ねてみるとよい。


「新橋湯」では手ぶらセットと称して
タオル+シャンプー+ボディシャンプーで100円だ。
このタオルは貸してくれるのか、もらえるのか、
秘湯会で議論になった。
中国製ならこの値段でも大丈夫なのか。


身体がさっぱりした後で、
飲んだり食べたりするのは本当に幸せな気分になれる。
だまされたと思って、試していただきたい。
自宅のユニットバスや、
スポーツジムのサウナやシャワーにはない幸福感がある。


恵比寿横丁は台風が来るにも関わらず相変わらず盛況で
次々と仲間づれがやってきた。