江戸の浮き世へ居場所を変える


予定の仕事に突発的な対応を要する仕事が重なって残業。
22時になると全フロアの照明が落ちる。
以降残業する場合は必要なスペースだけ電気をつけて続ける。
宿題は週末に持ち越し、
帰り道が同じ方向の同僚Hさんと帰ることにする。
集中力にもおのずと限度があるものだ。



 (出向していたFの同僚、田中英生さんが銀座で個展を開いた)


自宅最寄り駅近くで寄り道しようと思ったが、
ふとハエタロウ、黒兵衛の顔が浮かぶ。
駅まで引き返してスーパーLでつまみと夜食を仕入れる。
案の定、家に帰ると二匹がいまや遅しと待っていた。
猫にご飯をやり、トイレの掃除を済ませる。



ちろりで「獺祭(だっさい)」を温め、読みさしの本を読む。
小説の舞台である江戸の町並みにやがて気持ちが入っていく。
登場人物の動きを眺めながら、
江戸のどこぞの居酒屋でひとり一杯やっている。