岡田英弘『世界史の誕生』を読む。
以前読んだ『歴史とはなにか』と比べると、
参考文献紹介、論理の運びなどが丁寧で充実している。
モンゴルを中心に世界史を編む岡田の試みがよく理解できた。
- 作者: 岡田英弘
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1999/08/01
- メディア: 文庫
- 購入: 19人 クリック: 787回
- この商品を含むブログ (56件) を見る
僕が敬愛する宮崎市定とはまるで見解が違うようだが、
それがアカデミズムの多様性と言うものだろう。
ともすれば辺境と片付けがちなモンゴルから
中央ユーラシア全体を見通す岡田世界史観は壮大である。
異端児が発言でき
かつその世界でポジションを持てることが
知のダイナミズムには必要である。
岡田の代表作を僕はそんなふうに楽しんだ。
1206年春、モンゴルを起点に世界史が組み立てられるとは
岡田の著書を読む以前に考えたこともなかった。
- 作者: 岡田英弘
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2001/02/01
- メディア: 新書
- 購入: 15人 クリック: 62回
- この商品を含むブログ (40件) を見る
(文中敬称略)