謙虚さとリーダーシップ


タイ・パタヤで開催の地域国際広告フェスティバル
アドフェスト(AdFest)に来ている。
第1回のチェンマイ大会から今年で第19回。
指折り算えてみると15回目の参加になるから、
自分はなんと幸運なんだろうかと思う。
言葉を交わす友人もアジア全域に広がっている。



1998年の創設時、
アジア地域で初めてできる本格的広告賞のために
なにかできることをしたいと思った。
朝日新聞O記者と数ヶ月準備した後、
夕刊一面に記事を載せることに成功した。


さすがは朝日の影響力、
この記事がきっかけとなって
日本からもそれなりの数の人が参加した。
社はスピーカーを派遣し、セミナーを開催した。
いまで言う戦略PRだが、当時はそんな言葉はなかった。
どうすれば業界のみなさんに影響力を持たせられるか、
僕の考えとO記者の思惑が重なり、朝日夕刊一面掲載が実現した。



社から僕は派遣されなかったが、
有給休暇を取って飛行機とホテルを手配し、自費で参加した。
入場パスの登録ナンバーは003。
ファウンダー、事務局長に続いて
3人目の有料入場者だったのではないかと思う。
そのときのパスは記念に保存してある。



アドフェストは他のフェスティバルと異なり、
年々若者たちの参加が増えている。
日本だけでなく、中国、韓国、インドの参加者が今年は目に付く。
彼らは日本のデジタルクリエーティブを学びたいと目を輝かす。
日本の僕たちは、自分たちが賞を取ることだけに関心を持つのでなく、
アジアパシフィックでリーダーシップを示す時期が来ている。
謙虚でいることと、リーダーシップを持つことは
相反するものでなく両立できるものだと僕は信じている。