柚木麻子『ランチのアッコちゃん』(双葉社、2013)


食べることが大好きな女性たちが主人公。
「第1話 ランチのアッコちゃん」、
「第2話 夜食のアッコちゃん」の
アッコ女子こと黒川敦子(あつこ)営業部長。
「第4話 ゆとりのビアガーデン」の
「使えない」社員、佐々木玲実(れみ)。


ランチのアッコちゃん

ランチのアッコちゃん


アッコちゃんは、勤務する出版会社の倒産。
玲実さんは、入社後三ヶ月での退職。
でも、ふたりともまったくめげずに
次の仕事を自分で考え出し、創意工夫し、生き抜いていく。
たくましいなぁ。かっこいいなぁ。



(こちら大王弁当。同居人夜食用。タケノコ煮、蕗と昆布煮は同居人謹製)


日本の企業や役所に勤める男性たちは、
周囲を気にしてばかりで、いつもおっかなびっくり。
アクセルをめいっぱい踏み込むことなく、
ひんぱんにブレーキを踏みながら、
日々しのぐのに精一杯な感じがする(僕も含めて、ね)。
生きるためとは言え、かっこ悪いなぁ。
アッコちゃんや玲実さんの生命力を少し分けてもらいたい!


初出:「小説推理」(2011〜13)