図書館の新着図書通知サービスを利用している。
本書購入のメールが届いて即予約を入れたが既に一年待ち!
とても待ちきれない。
(同志社大学東京オフィスホームページより引用)
折から同志社カフカ講座(講師:佐藤優、中村うさぎ)が
コロナ禍で休講している。
引き当てておいた受講料(毎月2講座、6,000円)を
「カフカ・ファンド」と名付けて取ってある。
幸い、まだこの本を買うくらいは残っている。
やむを得ん、投入しよう!
手嶋龍一『鳴かずのカッコウ』(小学館、2021)を読む。
著者11年ぶりの新作インテリジェンス小説。
舞台は公安調査庁。
主人公はマンガ大好きオタク青年の新人、梶壮太だ。
これまでの『ウルトラ・ダラー』、『スギハラ・サバイバル』に比べると
話の展開がゆっくりしてるなぁ、と思っていたら、
なんとこの一冊は、壮大で複雑な物語の序章に過ぎなかった!
しかも後半に差し掛かって、
前二作の主役・英国諜報部員スティーブン・ブラッドレーが登場。
壮太と日英でバディを組み、
国際インテリジェンス戦争ただ中に入ってゆくところで終わる。
続きが読みたい!
2021年冬にはスティーブン主役の第三弾
『武漢コンフィデンシャル』が発売予定と腰巻裏に予告があった。
さては手嶋先生、二つの物語を並行させながら、
大河インテリジェンス小説に育ててゆく目算か。
『カッコウ』続編、よもや再び11年待つことはないと信じたいが、
執筆、頼みますよ! 先生。
(取材の深さが手嶋小説のリアリティを支えている)
[追記] 2021.3.21
ジュンク堂書店池袋本店調べ
文芸部門週間ベスト10(3/7〜13)で
『鳴かずのカッコウ』が堂々第1位を獲得!
手嶋新作を待ち望んでいた読者も
きっとたくさんいたんでしょうね。
宇佐見りんの芥川賞受賞作
『推し、燃ゆ』を押さえてのトップですからね。
快挙だなあ。