90歳になっても週1回日帰り温泉に行ける足腰を今から作っておく(鎌田實)

クリッピングから
毎日新聞2021年11月14日朝刊
鎌田實「さあ これからだ」ー183ー


  しかし、この2年ほどの間は、講演に出かけることもなく、
  イラクチェルノブイリなど外国への支援活動にも行けず、
  ひたすら信州にある自宅で過ごしていた。


  しかも、仕事は月10本ほどの連載の原稿書きや、
  本の執筆、ラジオ番組のリモート出演と、
  気が付くと座っている時間が長くなった。


  このままでは、筋肉が衰えてしまうと危機感を持ち、
  近くの公園でウオーキングをしたり、
  筋トレをしたりするように務めた。


  ぼくの目標は、生きている限りピンピン元気に過ごして、
  ヒラリとあの世に逝くこと。
  ピンピンひらり(PPH)である。
  だから、90歳になっても、
  元気に歩き回れるような筋肉を
  作っておくことが大切なのだ。


  僕の内科外来には、
  フレイル(虚弱)に注意したい高齢の患者さんが多い。
  今のままの生活をしていると、
  数年後には要介護者になる可能性がある人もいる。


  そうした患者さんには、
  「もう少しの運動をしよう」と呼び掛けている。
  「90歳になっても、週1回日帰り温泉に行けるような足腰を、
  今から作っておけたらいいね」とも言っている。
  (略)


  そこで、もっと筋トレをしたいという中高年に向けて、
  ぼく自身もやっている筋トレ20種類を1冊の本にした。
  「疲れない太らないボケない 60代からの鎌田式ズボラ筋トレ」
  (エクスナレッジ)である。
  (略)


鎌田さんは目標を言語化する名人なんですね。
ただ運動をしろと言ってもなかなかヤル気が起きなくても、
「90歳になっても週1回日帰り温泉に行ける足腰を
今から作っておく」と言われれば、その気になれるかも。


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