釣り人たちの収穫

三浦半島沖合いはよく晴れていた。
二人乗りの手漕ぎボートだから多少揺れるのは当然だ。
男たちは針にイソメをつけては、
水面下に棲む生き物たちのご機嫌を伺うことに忙しい。
わざわざ彼らの朝食を作りに朝四時起きした訳ではない。
ヘミングウェイ老人と海」の如く、
魚とヒトの知恵比べ、体力比べの闘いがいま始まった。



  (台所で魚をさばくのに忙しい釣り部の面々)


釣果。カレイ4枚。キス16匹。
釣り部部員の秘湯会副会長、A氏のふたりは
やや自慢気に胸を張って拙宅に帰還した。
同居人とともに魚をさばきだす。
魚をさばけてこそ釣り人だ。
釣った魚を腹におさめて、長い一日は終わる。




  (キスの刺身。A氏の包丁さばきが手際よい)



  (キスの天ぷら。男性陣に人気の一品)


カレイ。刺身。唐揚げ。アラ煮。
昆布じめは味がしみわたるまで冷蔵庫に収める。
キス。刺身。天ぷら。風干し(軒先で2時間ほど)。
なんとも上品で淡泊な味わいである。
釣り部諸君よ、三浦遠征の釣果をともに味わい祝おうじゃないか。



博多出身、焼酎好き(麦をのぞく)のA氏のために
今宵は居酒屋風の酒をオールスターキャストで並べてみた。
封を切ったら飲み干すのが酒への礼儀と心得る副会長は
「白瀑(しらたき)」「山本」の純米吟醸の残り酒を、
A氏は指宿の芋焼酎「白露黒麹(三年貯蔵)」、
泡盛「瑞泉」を聞こし召しておられた。



小生はキンミヤ焼酎と冷やしたホッピーで元祖ホッピー。
これから気温が上がってくるとビール代わりになかなかよろしい。


 (ジョッキ、焼酎、ホッピーの三点を冷やし、
  風味が落ちるから氷は入れるな、
  と創業100周年のホッピービバレッジ社は推奨する)



魚料理の合いの手には同居人が作った
かりかりベーコン入りミックスサラダ、
味噌煮込みうどん(サクラマスと大根を入れた石狩鍋風)など。
仕上げは貝柱ごはん。



5月のこの時期は窓から吹き込む風が薫り、なんとも心地よい。
友あり、酒あり、肴あり。
みなさんは貴重な大型連休を
いかがお過ごしですか?