これはまたべらぼうに面白い本だ。
岡田英弘『康煕帝の手紙』を読む。
藤原書店が単行本として今年1月に復刊するまで
幻の新書であった。
- 作者: 岡田英弘
- 出版社/メーカー: 中央公論社
- 発売日: 1979/11
- メディア: 新書
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初版当時の定価が360円。
アマゾンの古本屋で探して2,200円。
送料250円が別途かかる。計2,450円。
しかし、それ以上の値打ちが充分ある。
清の皇帝・康煕帝が1696、97年に
宿敵ガルダン征伐に三度遠征した際に
都に残した皇太子に送った陣中便りが本書の核である。
名君と言われた康煕帝が砂漠の地でなにを思い、
どんな指示を部下たちにしたか事細かに分かる史料なのだ。
皇帝が目的を達成した後に
皇太子を襲う悲劇が史実に厚みを加える。
間違いなく名著である。
岡田英弘、48歳の作品。
(文中敬称略)
- 作者: 岡田英弘
- 出版社/メーカー: 藤原書店
- 発売日: 2013/01/25
- メディア: 単行本
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