武藤康史『国語辞典の名語釈』(2002/2008文庫)


武藤康史『国語辞典の名語釈』を読む。
武藤の名を最初に知ったのは
小西甚一『古文の読解』(2010)の解説だった。
14頁に及ぶ解説が異様に詳しい。


古文の読解 (ちくま学芸文庫)

古文の読解 (ちくま学芸文庫)


初版、改訂版(復刊した文庫の底本)の「はしがき」の違い。
蛍雪時代」に連載した『古文の読解』の原型。
さらには小西が講師を務めていた
「旺文社大学受験ラジオ講座テキスト」にまで遡る。
この人はいったいどんな人なのだろうと興味を持ち、
武藤の著作を買い集めた。
そのうちの一冊がこの文庫だ。


国語辞典の名語釈 (ちくま学芸文庫)

国語辞典の名語釈 (ちくま学芸文庫)


『辞林』『言海』『明解國語辞典』『日本国語大辞典』。
明治から平成まで続く辞典の名語釈に武藤は徹底的にこだわる。
文庫には書き下ろしの国語辞典年表が付いた。
この年表欲しさに単行本を持っているのに
文庫も買った辞書フリークたちがいる。



(文中敬称略)