酒に歴史あり、Drambuie15年


大王はオシッコ詰まりなどなかったかのように
のほほんと元気で暮らしている。
要観察の身ではあるが、病院通いは免除になった。
飼い主はこれまで治療費を捻出してきたため
月末まで出費ほぼゼロの超低空家計飛行で臨む必要がある。



コインランドリーに洗濯に行く。
僕のベースキャンプは他所より15〜20%は安い。
機械の性能に遜色がある訳ではないのでここに通う。
今週は上記の事情で魚卯、ぷくがり、モカジャバなど
贔屓の店で買い物するのもお休み。
家にあるもので済ます。


同居人が山形から食料を仕入れてきたし、
日々調達してくれるものもあるのでそれを使う。
お酒も同様だ。
これまでいただいたり、自分で買っても
なんとなく手を付けなかった酒を端から順番に飲む。
安全なアルコールであれば、品種・銘柄に文句や贅沢は言わない。



それはそれで面白いこともある。
Drambuie15年を飲んでいる。
当時ロンドンに住んでいたOくんにもらってからでも
とっくに15年以上は経っている(瓶内熟成する訳ではないが)。
スコットランド・スペイサイドのモルトウィスキーに
ハーブ、スパイス、蜂蜜を調合してアルコール度数は43度。



英国国王を僭称した「すてきなチャーリー殿下」が
1745年、ジェームス二世支持者の反乱のためスカイ島から逃げ出した際、
自分の支持者たちに伝えた秘密のレシピである
とラベルの能書きにある。
国史は複雑かつ血の匂いが絶えないが、
Drambuieはほんのり甘い後味がする。
酒に歴史あり。



本来食後酒だろうが、
猫の目家計簿の命じるまま、
食前、食中にも飲む。
生のままで味わい、
チェイサーに氷を二つ三つ浮かべた炭酸。
ショットグラスで二杯半も飲めば上等。
つまみは元大家にもらった南京豆新豆が合う。