佐藤優さん、中村うさぎさんと『城』を読んでいる

汐留で打合せを済ませ京橋に向かう。
同志社東京オフィス「佐藤優さん・中村うさぎさんと読む
フランツ・カフカ『城』」に参加する。
カフカの未完長編『城』を50人前後の参加者とともに
月1回、1年半かけて読み解いていく講座だ。


(今回の講座では池内紀訳を使っている)


きょう取り上げたパートで出席者に意見を求められた。
年輩の男性が自分の経験を元に意見を述べたところ、
佐藤さんから「テキストの中に自分の意見の根拠を見つけて読み解いていきましょう」
という趣旨のフィードバックがあった。
なるほど、そうでないとただ感想を述べ合うだけの読書会になってしまう。
遠隔映像システムで参加している同志社大学学生Nさんが
根拠になる部分をきちんと指摘して発言したのが印象的だった。


質疑応答では最後に発言した女性がいいポイントを突いていた。
佐藤さんは「取りあえず意見を言うけれど、あなたのポイントは考えつかなかった。
次回までに考えておきます」と引き取った。
中村うさぎさんの『城』には
無数の黄色のポストイットが挟まっているのが見えた。
両講師がこの講座に賭ける意欲が並々ならぬことが伝わる。


僕も講義の前後、幾度となくテキストを読み返し、
その都度、新たな発見を味わっている。
講義は毎回90分2コマ。1コマ2,000円。
6ヶ月分の受講料24,000円を初回時に前納する。


私という病 (新潮文庫)

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