クリッピングから
Eテレ「100分de名著」サイト
プロデューサーAのこぼれ話。
「新しいヘミングウェイ像に迫る」
10月の「100分de名著」は
案内役に都甲幸治さんを迎え、ヘミングウェイ・スペシャル。
都甲さんは番組のために
「老人と海」「敗れざる者」「移動祝祭日」の3作品を選んだ。
10月25日は最終第4回。
ヘミングウェイの作品、都甲さんの解説に触発された
伊集院光さんの言葉が見ものだった。
プロデューサーAのこぼれ話から引用する。
最後に付け加えたいのは、
司会の伊集院光さんがいつも以上に前のめりで、
都甲さんとのトークの響き合いが素晴らしかったこと。
「ぼくら読者も、カジキと同じようにヘミングウェイに釣られていますよね」
「カジキに、自分を獲る資格があるのかと問われているような気がする」
「この本(「移動祝祭日」)を今すぐ絶版にしてほしい。
独り占めしたいくらい自分にとって大きな創造のヒントをもらえた」
といった数々の素晴らしい言葉が出てきました。
その都度、驚きの表情を示しながらも、開眼していく伊集院さんの姿を
心から喜んでいらっしゃる都甲さんのお顔も忘れ難いです。
とりわけラスト近く
「この三作品、共通していますよね。老人と文学が闘う話でしょ。
そしてそれを次の世代に残そうというお話でしょ」
と、感動をもって語ってくださった伊集院さんの表情が忘れられません。
シリーズ全体にぐぐっと縦糸を貫いた瞬間でしたし、
私が高見訳を再読した印象があながち間違っていなかったのではないか
と思った瞬間でした。