「現代を読む教科書」でありたい

クリッピングから
讀賣新聞2021年7月13日朝刊
文化欄「100分de名著」
本離れ時代に 本を語り合い10年


讀賣が文化欄で「100分de名著」を取り上げました。
放送10周年を迎えた番組の特集記事です。


  世界の名著を原則、毎月1冊ずつ紹介する
  Eテレの番組「100分de名著」(月曜午後10時25分)が、
  10周年を迎えた。
  番組のテキストがベストセラーになる例もあり、
  出版界でも注目を集める。
  東日本大震災の直後に始まった番組は、
  名著とは私たちが生きる上での指針を示す宝物だと教える。

                   (文化部 武田裕芸)


  「コンセプト(基本理念)は『現代を読む教科書』。
  単なる教科書として紹介するのではなく、
  現代に生きている人に訴えかける内容を目指しています」
  2014年から番組に携わる秋満吉彦プロデューサーは語る。


  番組は1回25分で計4回、100分ほど放送する。
  内容の軸は、作家や学者など多彩なゲストが指南役となり、
  案内役の伊集院光さんらと語り合うスタジオ収録部分だ。
  さらに、アニメや紙芝居、朗読も交え、
  その本のエッセンスを分かりやすく伝える。


  初期は『論語』『源氏物語』など古典的名著が中心だったが、
  近年は時世に即した企画を大切にし、
  「今の世の中がクリアに見えてくる作品」にも目を配る。
  (略)


  秋満プロデューサーは、適役の出演者を探すため
  年間約50回、講演会などを巡る。
  ボーボワール『老い』をテーマにした「7月の名著」は、
  『在宅ひとり死のススメ』で人気を集める
  社会学者、上野千鶴子さんが指南役。
  興味をひく人選は普段の努力のたまものだ。


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伊集院さんと一緒に司会を務める
NHKアナウンサー・安倍みちこさんが
毎月第3回の放送終了後に「みちこ’s EYE」をアップしています。
背伸びせず、正直に気持ちを綴るエッセイは
この番組を下支えする企画のひとつです。
収録後に安倍さんがどんな感想を持ったのか、
読むのが毎月楽しみです。


(7月19日が今月の最終回。上野さんがどうまとめるか、楽しみ