背後を通る私は忍者(小塚萌愛)

クリッピングから
朝日新聞2022年1月15日朝刊
一面コラム「天声人語


天声人語」が新年、東洋大学から届いた
「現代学生百人一首」入選作を紹介している。


  <文化祭二年連続オンライン
   慣らされていくこの空気感>

     高2 石川胡桃(くるみ)


  <家の中授業を受ける弟の
   背後を通る私は忍者>

     高2 小塚萌愛(もえ)

  
  <リモートで授業はじまり映る部屋
   勉強よりもそうじ頑張る>

      高1 黒木薫里(かをり)


  <次はいつ会えるのかしらと泣く祖母の
   手も握れずにガラスと会話>

       高2 大場美言(みこと)


  <視線落ち口にはマスク会話なく
   耳にはイヤホンまるで三猿>

       高1 永井滉子(ひろこ)


  <十年後再会しても気づくかな
   マスク顔しか知らない友達>

       高2 上山愛裕(あゆ)


  <アクリル板マスク消毒ディスタンス
   慣れたくなかったこんな生活>

       高2 樋口壱之介


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三年目に入るコロナ禍の時代に
高校生活を送る人たちの日常が
歌から透けて見えるようだ。
困難な日々を生きているから、
こうして人の心に届く歌が生まれるんだな。
サバイバルしていこうぜ、みんな。


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第35回となる2021年の応募総数は78,444首!