原田ひ香『三千円のつかいかた』(中公文庫)の解説を読み、連読。
垣谷美雨『定年オヤジ改造計画』(祥伝社、2018/文庫、2020)を読む。
(装幀/岡 孝治、装画/横尾智子)
あらすじを引用する(Amazon.co.jpサイト掲載)。
妻に避けられ、娘に呆れられ、息子の嫁とはかみ合わず……
女が黙ったときは危険信号!
鈍感すぎる男たち、変わらなきゃ長い老後に居場所なし!
定年世代の新バイブル、待望の文庫化。
大手石油会社を定年退職した庄司常雄。
悠々自適の老後を夢見ていたが、
良妻賢母だった妻は「夫源病」を患い、
娘からは「アンタ」呼ばわり。
気が付けば、暇と孤独だけが友達に。
そんなある日、共働きの息子夫婦から
孫二人の保育園のお迎えを頼まれ……。
崖っぷちオヤジ、人生初の子守を通じて
離婚回避&家族再生に挑む!
長寿時代を生き抜くヒントが詰まった「定年小説」の傑作。
物語の主人公・庄司常雄より自分の方がよっぽどマシだな、
と半ばうぬぼれながら頁を繰るが、時折冷や汗が出そうになった。
「これに近いこと、やってたかも」
「今も知らず知らず、同じ風に振る舞うことがあるかも」
著者の他の作品も読んで、己を振り返ろう。