クリッピングから
「koboba」2022年秋号(No.49)特集「やがて愉しき外国語」
杉田 敏/大杉正明/遠山 顕
ラジオ英語のレジェンドが語る「日本人と英語」
杉田 私は大杉さんの現在の活動について、
以前お話をお聞きして大変感銘を受けました。
素晴らしく有意義な活動だと思います。
尊敬しています。
(杉田敏)
大杉 定年退職する二年前に、
NHKのテレビで子ども食堂を知ったんです。
子ども食堂をやっている方が、
勉強もタダで教える無料塾をやりたいと言っていて
大変刺激を受けましてね。
定年したらこれをやろうと決めた。
で、退職後にネットで探して、
面接を受けてくださいと言われて面接を受けて、
無事、採用されました。
毎週末、主に中学生ですが高校生も含めて、
英語を教えるボランティアです。
毎日少しずつ、文法や語彙の宿題を作って、
週末にそれをプリントアウトして持っていって配って、
前週の宿題を添削して、解説しながら返していく。
残念ながら、コロナ禍になって
思うように授業ができなくなりました。
(大杉正明)
大杉 若い先生も子どもたちも僕のことは知らないから、
気がラクなんですよ(笑)。
塾に行くときは、ドーナツとかをね、
三〇個くらい買っていくんです。
みんな大喜び。
やっぱり母子家庭の子が多い印象です。
シングルマザーで働いて子どもを有料の塾に通わせるのは
なかなか難しいことがよくわかります。
僕自身も母子家庭の出身なので。
(略)
(遠山顕)
(p.27)
(文=砂田明子)
(文中敬称略)