村上春樹『ドライブ・マイ・カー』(2013)


村上春樹の新作短編小説
『女のいない男たち ドライブ・マイ・カー』を読む。
「文藝春秋」2013年12月号所載)。
女優の妻を亡くしたばかりの性格俳優・家福(かふく)と
彼の専属ドライバーに採用されたみゆきの物語だ。



みゆきのキャラクターが圧倒的に魅力的だ。
「ぶすいかもしれません」と紹介者である修理工場の男が家福に言う。
ヘビースモーカーで、運転の腕は確か。
北海道中頓別町から出てきて赤羽のアパートに住む24歳。
寡黙だが、次第に家福の話相手になっていく。



村上にとって『1Q84』に続く最新作
色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』が話題になった2013年。
隙間を縫うように発表される短編小説を
読み落とさないようにしようと僕は思う。


「文藝春秋」1月号(12月10日発売)に
『女のいない男たち2 イエスタディ』が発表される。