ビンロウ—湖南的国民嗜好品—を試す


第二日昼食後に地元審査員が教えてくれたのがビンロウ(檳榔)。
椰子科植物で湖南省、台湾特有の嗜好品だ。
チューインガムのように噛み、味がなくなったら口中から出す。
興奮・酩酊作用が10分ほど続くが合法で、
もちろん麻薬の類いではない。
日本入国で持ち帰っても没収されたりはしない。
街で見かけたどの売店でも
3種くらいのメーカーのビンロウを売っている。



帰りの長沙空港で3種類買って80元(=約1,600円)だった。
もっとも煙草と同様に発がん物性を含むと言うから、
会社へのお土産には向かず断念。
購入分は秘湯会で楽しむことにする。


僕は一日目はおっかなびっくりでしゃぶっていたが、
二日目はそうでもなかった。
確かに審査で会議室に長時間缶詰になっているときなど
気晴らしには向いている。
煙草で一息入れるのに感覚は近いんでしょうね。



(ビンロウの写真はブログ「へっぽこ商社マンのひとりごと」から引用。
 中央部を嘗める。薄荷と胡椒が混じった味わいと形容する人もいる)


湖南省でビンロウは国民的嗜好品になっている。
毛沢東もきっと嗜んでいたに違いない。
湖南省出身者の多い台湾では同じビンロウでもずいぶん違う。
噛んでいると唾液が赤く染まるので
その液体は飲まずに吐き出す。
道路は血で染まったように赤くなるらしい。