鎮痛剤のおかげで痛みが遠のいた


フランスが朝になり、
日本が午後の診察時間に入った頃を見計らって
いつも診てくれている西新橋M歯科に国際電話をかけた。
受付の女性がM院長に取り次いでくれたので
状況を伝えて助言をもらった。
ささいなことでも専門家に意見をもらうことで
ムダな心配、行動をしなくて済む。



日本なら薬剤師を置く薬局で手に入る鎮痛剤ロキソニンSが
フランスでは購入できないことはインターネットで調べておいた。
どんな事態になっても世界のどこかに経験者がいて
知恵や情報を授けてくれる。


月曜10時になれば薬局も開店するだろう。
GホテルマダムMに尋ねると
運良くホテル斜め向かいに大きな薬局があった。
いままでカンヌで病気や怪我をしたことがなかったので
薬局にはほとんど用事がなかったのだ。



ベテラン女性が鎮痛剤、今治水(のような液体塗り薬)、
マウスウォッシュの3点セットを揃えてくれた。
全部で13.84ユーロ(約1,700円)。
薬を飲んで3~4時間するとあれほど疼いていた痛みがおさまってきた。
痛みを抑えただけで歯周病がよくなった訳ではないから要心がいるが、
神経にさわる痛みから解放されただけで気持ちが違う。


社が企画実施した二つ目のセミナー(デザインに関する内容)、
イノベーション・ライオンのショートリスト発表を続けて見る。
後半はジャカルタの同僚Kと一緒に見た。
Kはショートリストを獲得し、ここで発表したのだ。


カンヌライオンズ三日目のプログラムが終了し、
Kと別れていったんGホテルに戻った。
昨夜ろくに睡眠が取れなかったので
ひとりで早めに晩ご飯を済ませ、今夜は休むことにした。



近所で見つけておいたインド料理店Jに初めて行き、
豆カレー(ダル)、ロティ(全粒粉で焼いたナン)をメイン料理で注文。
僕がこの夜の最初の客で、中途に子ども連れのインド人女性がやってきて
若いインド人男性のご主人がカレーとナンを外のテーブルに運んでいた。
後で男性に尋ねると奥さんと息子だった。


確か今夜はビーチでオープニング・ガラをやっているはずだが
大事を取って見送り、レストランから歩いて3分のホテルに戻った。
インタラクティブ部門日本代表審査員Tさんに道でバッタリ会ったので、
審査の様子を立ち話で聞け、ちょっと儲けた気分になった。


カンヌは熱海規模の小さな街だから、
期間中は思いがけない人と思いがけないタイミングでバッタリ出会う。
その場でちょっとする立ち話が僕には「プチセミナー」のようで、
正式プログラムの一部でない分、偶然で気楽で役に立つ。